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誤嚥事故原因1位はナッツ類、ピーナッツバターは大丈夫?日本小児呼吸器学会の「3歳まではナッツは食べさせないで」ナッツ1粒で命の危険 [健康]

日本小児呼吸器学会の調査で、

3歳以下の子どもの誤嚥事故原因として「ナッツ類」が一位となり、

日本小児呼吸器学会などが「3歳以下の小さい子にはナッツ類を与えないで」と注意喚起しています。


◆日本小児呼吸器学会の「ナッツ類を与えないで」が言いたいこと

◆もう一つの理由、アレルギー予防の観点からのナッツ類を食べない

◆最新のアレルギー予防研究からは、小さい頃にナッツを食べさせないのは間違っている!?

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◆日本小児呼吸器学会の「ナッツ類を与えないで」が言いたいこと

調査に参加した富山大大学院の足立雄一教授(小児発達医学)によると、

「チャイルドマウス」といわれる乳幼児の口の大きさ(乳児で直径32ミリ、3歳児で39ミリ)より

小さいミニトマトや、白玉団子なども詰まらせるおそれがある。

出典:朝日新聞社




小児科では以前より、
「ピーナッツなどは乳幼児ののどに詰まりやすいので、注意!」と言われており、

他にも2月の節分の豆などもあげられます。

チャイルドマウスにすっぽりはまる大きさのものとして、

ペットボトルのふたなども注意が必要です。

 

さて、この質問をなげている人がいます。





「ナッツ類をあげないで」という言葉のみ独り歩きすると、

3歳まではピーナッツなどの加工品含め全てダメなのかと思う方もいると思いますが、

歯などが生えていなかったり、咀嚼力が弱い乳幼児に、

咀嚼が必要な豆のまま与えることは避けるべきであって、

すりつぶしてある状態のナッツ類、ピーナツバターなどがNGというわけではありません。

節分の大豆など、誤嚥事故原因となっていますが、きな粉は乳幼児の食事によく使います。



◆もう一つの理由、アレルギー予防の観点からのナッツ類を食べない

とはいえ、「小さい頃にピーナツを与えないほうがいい」ということが、

誤嚥事故原因とは別の理由で言われています。

それは、ピーナツアレルギー誘発を防止するため。


一般的に、消化機能が発達状態にある乳幼児にアレルギー原因となりやすい

ピーナツ、そして、卵や牛乳などを早いうちから食べさせないほうがよい、

という説がある理由からです。


そのアレルギー原因となる食物の中で、

「ピーナツ」「蕎麦」は特にアナフィラキシー症状が強く、注意が必要な素材。


2012年にアメリカで、ピーナッツバターサンドを食べた男性と、

ピーナッツアレルギーをもった女性がキスをして、

女性がアナフィラキシーショックで亡くなられた事故が世界的に報道されました。

アドレナリン注射である「エピペン」
(簡単にいうと、アナフィラキシーショック状態になると、血圧が下がります。
そこで、アドレナリン注射を打つことで、走った後のように血圧を一時的にあげる作用があります)

を処方されていたものの、不携帯だったことから打つことができず、

呼吸困難に陥り、救急車で病院に搬送されたものの、

心肺機能停止によって起こった脳無酸素症によって亡くなられたという悲しい結末でした。


日本ではピーナッツはあまり食卓にあがりませんので、

ピーナツアレルギーにスポットがあたることはまれですが、

アメリカなどでは小さいころからピーナッツバターを常食していますので、

ピーナッツアレルギーは注視されているアレルギーの一つです。


そこで話は戻りますが、

「だったらピーナツの加工品も含め、アレルギー予防のためには、

3歳くらいまではあげないほうがいいのでは?」

と思いますが、最新のアレルギー研究ではそうとも思えない結果が出ています。


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◆最新のアレルギー予防研究からは、小さい頃にナッツを食べさせないのは間違っている!?
子どもの妊娠がわかってから徹底的にピーナツなどを避けて暮らしてきても、

子どもにアレルギーがみつかったケースはたくさんあります。

というのも当時のアレルギー予防方法として、原因物質を排除することが一般的だったから。

2000年のアメリカ小児科学会のアレルギー予防のための指針では

子どもをアレルギーにしないために、母親は妊娠、授乳中にアレルギー食品を避けること、

乳製品を与えるのは1歳以降、卵は2歳以降、ナッツや魚は3歳以降と書かれています。

しかし指針に沿った指導での効果はなく、

その後も食物アレルギーは増え続けました。

そして2008年、アレルギー食品を避けることで、アレルギーを予防できる証拠はない、

と指針を変更するに至りました。


こうした中、2015年2月に、アメリカのアレルギー学会で発表されたのが、

「ピーナツアレルギーを未然に防ぐには、早い段階であえてピーナツを食べたほうがよい」というものでした。

600人以上の生後6ヶ月から11カ月の赤ちゃんが参加した研究で、

2つのグループにわけ、半数には医師指導のもと、

ごくわずかずつ(週3回以上)ピーナツを食べ続けてもらい、

半数にはピーナツを徹底的にさけてもらうという研究。

4年後、5歳の時点でのピーナツアレルギー発症結果は、

避けた赤ちゃんのうち、17.3%がピーナツアレルギーに、

避けなかった赤ちゃんは、3.2%が発症という結果となりました。

ピーナツを食べたほうがアレルギーの発症を抑えられたのです。


研究者は、マウス実験の結果より、

小さい頃からアレルギー原因となるものを食べることで、

Tレグ細胞が大幅に増えるからではないかと言われています。

この細胞は、アレルギー原因物質への免疫系細胞の攻撃に働きかけ、

発症症状をおさえてくれる役割があります。

このTレグ細胞は、それぞれの食品ごとに専門のTレグ細胞が作られます。

現在、ピーナツ以外の食品でも、いつどれくらいの量を与えればよいのか、

人の場合はどうなのか等、研究が続けられています。



こうした最新の研究からみると、

すでにアレルギーを発症している場合は、命の危険性があり、食べさせてはいけませんが、

豆の状態の物の他に、加工品全てを避けるのは本来の注意喚起と意味合いが違います。

とはいえ、症状が強いといわれているピーナッツのアナフィラキシー症状、

食べるときは、かかりつけの小児科さん、アレルギー専門医などに

何かのついで時に聞いた方が安心です。


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本日もありがとうございました。




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